「本が好き!」で献本企画を実施する理由

 2017年1月20日に発売した『アメリカ人の物語』を「本が好き!」に献本した。「本が好き!」は書評サイト。献本企画ができないかと私は様々な書評サイトを比較検討した。その中で「本が好き!」を選んだのはなぜか。顕著な特徴として一つひとつの書評がすごく長く、非常にしっかり書かれているから。ユーザー数は少ないが、その分、少数精鋭だと思う。「本が好き!」は真の読書好きが集まったサイト。
 もちろんAmazonでもレビューはできる。わざわざ時間を割いてAmazonでレビューを書いてくれた読者には非常に感謝しているが、残念なことにAmazonでは信頼性の低いレビューが横行している。例えば、『死龍』という本のレビューを見ると荒廃ぶりがよく分かる。もちろん著者の発言にも問題があるが、本のレビューを掲載すべき場所に人格攻撃が並べられるのは建設的とは決して言えない。したがって、Amazonのシステム自体が信頼の置けるものではない。たとえ良識的なレビューがあったとしても、その良さがシステムに殺されてしまう。
 それに比べて「本が好き!」のシステムは、ユーザーが書評家として誇りを持てるようになっている。だからこそ一つひとつのレビューに信頼が置ける。ただ目の肥えているユーザーばかりなのでその分、献本する側は戦々恐々である。とはいえ献本する価値は十分にある。見識ある読者に自著を読んでもらえる機会は滅多に望めないことだから。
 
 書きたいから書く。私はそれを一番大事にしている。出版社に依頼されて書くのではなく。自分の意思で書きたいものを書く。そして、私の理念に賛同してくれる編集者と一緒に新しいものを作る。そうした積極的な姿勢が執筆において大事ではないかと考えている。
 もう一つ大事にしていることがある。私が今、生きているこの日本社会に必要なことを書くということ。
 これから日本の将来を考えるにあたって日本人は、アメリカ人の本質を深く理解する必要がある。日米同盟は紛れもない現実だからだ。自分の家の安全をよく知らない相手に任せられるだろうか?いざという時にアメリカ人を信頼できるのか?
 アメリカのことを十分に知ってから好きになるのも良し、嫌いになるのも良しだと私は思っている。私自身は親米でもなく嫌米でもなく知米でありたい。歴史を通じてアメリカ人はどういう考えを持つ人々であり、アメリカという国家はどのように成立したかを学びたい。その学びの成果を読者と共有したい。なぜなら私もまだまだ知らないことがたくさんあるからだ。学べば学ぶほど知らないことや分からないことは増える。
 『アメリカ人の物語』は日本人にとって絶対に必要なシリーズだと考えている。ただ私がそう思っているからと言って、本が売れるか否かは別次元の話だ。『アメリカ人の物語』は発行部数が少ないので広告を打つこともほとんどできなければ、書店でたくさん平積みしてもらうこともできない。
 たとえ著者がどんなに想いを込めた本でも、どんなに時間と労力とお金を費やした本でも存在が認知されなければ誰も購入してくれない。だから私は「本が好き!」の書評家の力に期待している。
 もちろん提灯レビューを書いて欲しいとは思っていない。ただ私が真摯にアメリカ史という対象に向き合い、それを懸命に読者に伝えようとすれば、きっと理解してもらえると信じている。最後に改めて献本応募先はこちら