概要:
旧日本軍の砲台の廃墟がある友ヶ島。最盛時には600人が駐在していたという。島に渡るフェリーは一時期、存続が危ぶまれたが、最近、ラピュタの島として有名になって再び賑わいを取り戻している。簡単に観光のポイントをまとめておきたい。写真と映像は説明の後にまとめている。訪問日は2017年7月10日(月)。
目次
基本的な行き方
友ヶ島汽船の乗り方
持ち物・服装
島内のまわり方
島内の写真・映像(著作権フリー)
基本的な行き方:
1,自動車で加太港の友ヶ島汽船乗り場まで。駐車場あり。
2,南海加太線終点の加太駅から友ヶ島汽船乗り場まで歩く。徒歩30分程度。一本道で迷わない。駅からすぐ出たところに観光案内所がある。
友ヶ島汽船のフェリーの乗り方:
1,基本的に事前予約不可だが団体であれば対応してくれる模様。往復2、000円。窓口で購入。日帰りか宿泊か聞かれる。手荷物一つであれば料金は取られないが、バーベキューの道具などがある場合は別料金。自転車は800円。チケットは帰りの船で回収するのでなくさずに。
2,窓口が開くのは8時30分。私が8時頃に到着したところ、隣の売店は開いていたが窓口は開いていなかった。繁忙時は状況を見て特別に8時に船を出航させることもあるらしい。
売店にはお菓子、飲料、懐中電灯、帽子、虫除けスプレーなどが売っている。島内には桟橋の横くらいしか自動販売機がないので飲料はあらかじめ準備しておくとよい。
一番空いているのは月曜日。観光客が多いのはやはり土日。私が行った日は月曜日。8時30分頃はまだ10人程度しか客はいなかったが、出港時には20人はいたと思う。船は二隻あってともがしま号の定員は110人、ラピュタ号の定員は80人まで。
時刻表は友ヶ島汽船のホームページに掲載している(問い合わせ電話番号あり)。私が行った日は友ヶ島発の臨2便が15時40分発に変わっていた。また団体専用の便もあり、それには個人客は乗船できない。運行状況は友ヶ島汽船のブログで掲載されているが、アップされるのが当日の9時少し前なので早い便に乗りたい場合、出発する前に確認することはできないと思う。
3,犬や猫などは乗せられないと注意書きがあります。
持ち物・服装:
1,ハイキング用の服装がお勧め。長袖・長ズボン・スニーカー(滑りにくい靴)。棘がある植物があったり、夏は蚊や虻が多い。まむしが出ることもある。
ただ虎島(後述)方面まで足を伸ばす人は登山靴を履いたほうがよい。
2,懐中電灯。第三砲台跡の内部に入る場合は絶対に必要。
3,虫除けスプレー。蚊や虻が多い。小さなものでよいので虫除けスプレーは持って行くとよい。
4,経口補水液。備えあれば憂い無し。冬は必要ないが夏は携行を勧める。島内の山道は高温多湿無風になりやすく、坂を登る時にけっこう汗をかく。熱中症になっても無人島なので医療施設はなく、処置が遅れる恐れがある。万が一の場合の保険に経口補水液を!
私自身も移動中に大量に汗をかき、頭が痛くなり、思うように足が進まなくなった(熱疲労の症状)。そこで携行していた経口補水液を飲んだら症状が軽減した。もし経口補水液を持っていなかったら途中で倒れていたかもしれない。
島内のまわり方:
1,船着き場のチケット窓口の横にパンフレット(地図)が置いてある。パンフレットをもらっておこう。和歌山市のホームページからもダウンロードできる。うっかり落としてしまった場合に備えてスマホにダウンロードしておくと便利だろう。島内には案内板がたくさん設置されているので自分が行きたい場所さえ分かっていれば迷うことはない。
2,パンフレットを見てコースを決める。何時の船で来て何時の船で帰るかによってそれぞれ使える時間が変わってくる。持ち時間に合わせてコースを考える。
A、一番短いコース(1時間):
島内で最も有名な場所である第三砲台跡だけ見る。第一砲台跡から第五砲台跡、それに虎島堡塁の六カ所に砲台跡があるが、現在、第四砲台跡と第五砲台跡は道が閉鎖されていて外観を見ることもできない。そして、第一砲台跡と第二砲台跡は外観は見れるが中には入れない。また虎島砲台は中に入れるが一番遠いので時間が無い場合は行けない。したがって、時間がない人は第三砲台跡だけゆっくりと見るのがお勧め。
桟橋から900メートル。標準で20分。したがって往復40分。じっくりと見て回る時間を考えれば1時間はほしいところ。懐中電灯は必須。外観を見るだけなら懐中電灯は不要だが、内部に入ると昭明は一切無く、急な階段もあるので懐中電灯なしでは絶対に入らないほうがよい。階段から落ちたら大怪我の恐れあり。
B、島の西側を回るコース(2時間)。
パンフレットに「名所探訪コース」として紹介されている。主な見所は島の西側に集中している。西側と東側、どちらを回るか迷ったら西側をお勧めする。
C、島の東側を回るコース(3時間)。
パンフレットに「自然散策コース」として紹介されている。西側よりも見所は少ないので純粋にハイキングを楽しむコース。東側では人と行き違うことがほとんどない。
D、全島周回コース(5時間)
西側も東側もすべて回るコース。かなり健脚の人であればゆっくり見る時間も含めて4時間でも回れる。くれぐれも無理をせずに。虎島にある序品窟に行く場合はしっかりした靴が必要。また観念窟は岩登りになるのできちんと準備が必要であり、事故防止のために単独行動は控えたほうがよい。
島内の写真・映像
このページに掲載している写真・映像は自由に使ってもかまいません。
各注
※1:虎島の潮位について。事前に潮位表で毎時潮位を確認したほうがよい。潮位が高くなると繋がっている部分が水没して帰れなくなる恐れがある。写真の状態は潮位80cm程度。水没の目安は潮位100cm程度。また虎島砲台と役行者像に向かう道は最初は非常に狭いがすぐに広くなる。
※2:序品窟に行くには海岸沿いの岩場を歩くのできちんとした靴でなければ無理。大きな岩から岩へ伝っていく。往復で30分程度はかかる。
※3:「日本の要塞」由良要塞-友ヶ島地区に詳しい説明が書かれている。
加太さかな線 |
内装 |
鄙びた海水浴場の向こうに友ヶ島が見える(中央) |
友ヶ島汽船の船着き場 |
船着き場に熱中症に関する注意喚起 |
船上から島を望む |
スタート地点の桟橋 |
照葉樹林帯、軍用に開削された幅広い道路 |
桟橋から北に向かって虎島へ※1 |
虎島砲台跡 |
役行者像、修験道の修行場 |
役行者像がある岬から |
虎島砲台に戻る |
これからあの先にある序品窟へ※2 |
非常に狭い序品窟内 |
海岸に残る石切の跡 |
第三砲台跡※3 |
旧海軍聴音所跡 |
友ヶ島灯台跡 |
第一砲台跡 |
第二砲台跡 |
海の家 |
海の家内部 |
海の家の窓から |