「国王一家は朝6時に起床して、それから2時間、彼ら自身の時間を楽しむ。8時、王太子、オスナバーグの司祭、王女、ウィリアム王子、エドワード王子がキュー[ロンドン西郊]にあるそれぞれの邸宅から両親と朝食を摂るためにやって来る。9時、年少の子供達がたどたどしい口調で笑いながら朝の挨拶をする。5人の年長者はそれぞれの用事に取り掛かる一方で幼い子供達は扶育者に付き添われてリッチモンド庭園で午前中を過ごす。国王と王妃は子供達が食事しているのを眺めてよく楽しんでいた。週に1度、すべての子供達が連れ立ってリッチモンド庭園に楽しい小旅行をした。午後、王妃は忙しく働き、国王は何かを王妃に読んで聞かせる。[中略]。夕方、すべての子供達はベッドに入る前にキュー宮殿にやって来て挨拶する。そして、同じ事が毎日繰り返される。運動、新鮮な空気、そして、軽い食事が国王の健康法であり活力の源である。陛下は主に野菜を食べワインはほとんど呑まない。王妃は多くの市井の淑女に言わせれば非常に禁欲的である。珍味佳肴が並べられているテーブルから彼女は最も普通の皿を選んで、しかも1回の食事に2つ以上のものを滅多に食べることはない」
こういう調子で欧米諸国の様々な人物を古代からその当時まで縦横無尽に登場させている。