マディソンのハミルトン評

1787年6月18日の記録。「ハミルトン氏は、能力、年齢、そして、経験で優っている他者への敬意から彼らの考えと異なる自分の考えを示すことに躊躇していただけではなく、自邦に関する複雑な状況から同僚が示す意見に決して同意することができなかったので、これまで議事に関して会議の前で沈黙を保ってきた。しかしながら、我々に危機が差し迫るにあたって、公共の安全と幸福のために全力を尽くすというすべての人間に課される義務の真摯な遂行に躊躇することは許されなくなった」。マディソンはこういう感想めいたことは憲法制定会議の記録でほとんど書いていないので珍しい。どうやらハミルトンに期待していたらしい。