私自身がこれまでいろいろとテレビ番組の歴史監修をやってみて思うことを書いてみる。あくまで私の個人的な経験なので他の人がどうかは知らない。
まず誰もが知りたいと思うのは、ずばり監修料だろう。相場は3万円から5万円。私が担当するのは主にアメリカの歴史や政治について。だから機会は日本史と比べて少ないと思う。
台本をもらう。最近はメールでやりとりする。VTRの場合もデータをメール(ファイル便とか)でやり取りする。
それで一つ一つの表現を見て、ここは駄目とか、言い方を変えるべきだなどと指摘する。
ただここで問題なのは構成作家がすでに決めた方針があって、構成自体がおかしいと思っても変えられないこと。重要なポイントが抜けているとか、ただ面白おかしく伝えるべき問題ではないとか。いろいろ指摘しても反映されることはまずない。
私が求められることは、「テレビ的に面白くしたいのですが、ここまで言って大丈夫ですか」という確認にイエスかノーを言うだけ。製作会社が欲しいのは単なるイエスマンだろう。そして、テレビ番組によく出ている人達も基本的にはイエスマンを出すわけだ。うるさくがたがた言う奴はまず呼ばない。
私がうるさくがたがた言う人間にもかかわらず、頼む製作会社がまだあるのは、仕事が迅速丁寧だからと思う。無理な納期でも必ず守るし、説明もきちんと文書にしてまとめる。言ってみれば職人気質かもしれない。
とはいえ一番驚くのは歴史に対する鈍感さ。例えば「ワシントンが若い頃、フランス軍士官を騙し討ちで暗殺したのは本当ですか」とスタッフが私に聞く。そこで私は「確かにそう書いてある本もありますよ」と答える。するとスタッフは「それはどの本に書いてありますか」とさらに聞く。私は「〇〇という本に書いてあります」と教える。
そこからが問題。当然のことながら本に書いてあるからと言ってそれが事実とは限らない。どういうことか。
例えば警察が殺人事件を捜査する場合を考えて欲しい。誰かが「この人が犯人です」と保証すればそれで殺人犯が確定するだろうか。綿密に証拠を集めて本当にそうなのか検証する必要がある。
歴史家も同じでさまざまな史料を見て、できるだけ真実に迫ろうとする。だから歴史は面白い。ただ本に書かれていることを読んでいるだけではない。
それにもかかわらず、テレビ番組のスタッフは、「〇〇という本に書いてあるということでOKですね。じゃあワシントンはフランス軍士官を暗殺したで間違いないですね」と言う。
きっとテレビ番組の製作会社は思っているだろう。本に書いてあることを答えるだけだから3万円程度でよいだろうと。簡単な仕事だろうと。
でも考えて欲しい。例えば弁護士が1時間5000円とか相談料を取るのは、弁護士になるまでに費用と時間をたくさんかけているからだ。歴史を調べるのもそれと同じ。確かに歴史はお金に直結する知識ではなく需要もあまりないかもだけど、あまりに安い。歴史を本気でやるとすごいお金がかかるんだよ。
例えばフランクリン・ローズヴェルト大統領政治史料集全50巻とか今、欲しいんだが、極東書店での販売価格を見て欲しい。3万円じゃ1巻も買えない。まだこれは史料集成としてまとめてくれているからましなほうで、史料集成がなければ自分でもっとお金と時間をかけて集めるしかない。こういう積み重ねがあって歴史監修ができる。それを考えたら、たとえ市場的に価値がない情報であろうと3万円は安いのではないか。
もちろん一般人にお金を寄越せと言うつもりはない。なぜか。テレビは私の専門知識を利用してお金をしっかり稼いでいる。したがって、十分な対価を私に支払うべき義務がある。でも一般人の場合は、お金儲けとか関係無しに純粋に歴史を楽しんでくれている。そういう場合は同好の士だから大切にしたい。ただどっかで集まりをした時に経費(会場代とか)をもらったり、こうしてブログに広告を貼って細々と史料代を稼いだりする程度はさせてもらうけれど。
20世紀初頭の各国元首の収入
アメリカ大統領75,000ドル。イギリス国王3,105,000ドル。ドイツ皇帝650,000ドル+プロイセン国王として3,150,000ドル。イタリア国王3,200,000ドル。スペイン国王1,850,000ドル。ベルギー国王875,000ドル。デンマーク国王345,000ドル。オランダ国王525,000ドル。ロシア行って8,179,000ドル。フランス大統領240,000ドル。
フロンティアの女性が逞しすぎる
時代は1763年、ポンティアック戦争が起きた時で場所はオハイオ地方。当時の記録による実話。
普通の健康状態でも4人の小さな子供を連れてフロンティアを抜けるのはすごいが・・・・・。 子供もお母さんに協力して乳牛を連れて行こうとするところがすごい。恩義を忘れないネイティヴ・アメリカンの戦士も立派。
危機が迫る中、ピット砦と東にあるリゴニアの中継地を預かるアンドリュー・バイアリーのもとに農園を襲撃されて被害に遭った者達が警告にやって来た。バイアリーは農園で殺された者を葬る手伝いをすることを申し出た。丸太小屋には妻のフィービと4人の子供達が残された。フィービは3日前に子供を産んだばかりでとても動ける状態ではなかった。 夫が出掛けてしまった後、丸太小屋に1人のネイティヴ・アメリカンの戦士が姿を現した。無防備なフィービと子供達を早速、襲撃に来たのだろうか。しかし、戦士の顔は穏やかであった。そして、フィービもその戦士の顔を知っていた。時々、丸太小屋の前を通る戦士にフィービはミルクやパンなどを与えていたのである。ここに残っていては危ないことを戦士は伝えに来たのである。そこでフィービは走り書きを丸太小屋の扉に貼り付けると子供達とともにリゴニア砦に向かった。それにしても何と気丈な女性だろうか。腕には生後3日の赤ん坊、背中には2歳の幼児を背負って馬の手綱を捌き、道なき荒野を逃れるのは並大抵のことではない。残りの2人の子供は3歳と12歳の男の子であった。2人は乳牛を何とかして連れて行こうとしたのだが、ネイティヴ・アメリカンの不気味な鬨の声が響いて来たので諦めざるを得なかった。暗い夜の森の中を抜けて親子は無事にリゴニア砦に着いた。恩義を忘れないネイティヴ・アメリカンの戦士の忠告がなければいったいフィービと子供達はどうなっていただろうか。
普通の健康状態でも4人の小さな子供を連れてフロンティアを抜けるのはすごいが・・・・・。 子供もお母さんに協力して乳牛を連れて行こうとするところがすごい。恩義を忘れないネイティヴ・アメリカンの戦士も立派。
エリザベス女王とタバコ
寵臣のウォルター・ローリーは探検に向かった末弟北アメリカからタバコを持ち帰ってエリザベス女王に献上した。それはタバコがイギリスに初めて紹介された機会であった。タバコを吸うように勧められたエリザベス女王は素直に従ったが、2、3回、吸ってみると胃に違和感を感じた。その様子を見て傍にいた貴族はローリーが毒を盛ったのではないかと女王に囁いた。しかし、不快がすぐに収まると女王はタバコを宮中で吸うように命じたという。
タバコって初めて吸うとそんなものなのか?吸ったことないから分からん。
タバコって初めて吸うとそんなものなのか?吸ったことないから分からん。
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